もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
寝不足でこんなにだるくなるだなんて、最悪だ。
もしかして先輩はわざと降りてくれた……とか?
そうしたら私は多大なる迷惑をかけたことになる。
どこに行ったんだろう、と思って数分待っていると。
「はい、これ」
少し息を乱して、先輩が駆け寄ってきた。
そしてミネラルウォーターを手渡される。
「こ、これは……」
「水分、とったほうがいいかも。
汗もかいてたみたいだし」
そこまで見られていたのか、と思い少し恥ずかしくなった。
「そ、そんなの大丈夫です…!
本当に私のせいですいません!」
「立たなくていいから。ほら、座って?
まだ次の電車まで時間あるし、君の状態のほうが心配。
さっき、今にも倒れそうな勢いだったから」
どうやら先輩は本当に心配して、声をかけてくれたらしい。