もう、限界だから。〜両片想いの溺愛同盟〜
私が、健斗の家に行く……?
「だから早く行くぞ」
「ちょ、待っ……なんで!?」
「歩いてもいける距離だから」
「そ、そういうことじゃなくて!」
どうしていきなりそうなったのだ。
健斗の家に行くって、もっとこう……心の準備ってものが必要な気がする。
だって密室空間にふたりきりだよ!?
そりゃ、健斗のことだから何もないと思うけれど……私が恥ずかしいっていうか。
ドキドキしてたまらなくなるっていうか。
健斗はきっと、友達感覚で私のことを誘っているんだろうな。
今まで家に誘われたことなんてないし、まあ今回は強制に近い言い方だけれど。