「Last note」〜特性を持つ者へ3
「なら、俺も来て正解やな。」

烏丸は特性保持者が犯人の可能性があると分かるとハンターのように目を光らせた。

「青山、犯人はもう逃げた可能性があるぞ。」

難波さんが出口の方へと手招いてきた。

「……血の跡か。鑑識に回しましょう。
あずみさんの血液と一致するはず。」

いつの間に逃げたんだ?
返り血を浴びたから血の跡がここにあるんだろうけど…ずっと出入りの人間には目を凝らして注意していたのに。
特性保持者が犯人としたら、
どんな能力なんだろう…?

扉付近に小さな点々とした血。
それは、外への出口に向かって段々と小さくなっていってる。

「逃げられたなら招待客はもう、解散させよう」

難波さんは仕方なく声掛けを始めた。
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