「Last note」〜特性を持つ者へ3
「青山と言います。単刀直入ですが、このタロットカードが講習で使われてたと聞いて。」

俺はあの死神のカードを手渡し見せた。

「えぇ、そうね。でもこのカード、元はあずみ先輩の私物だったから今はもう使ってないし、あげたって聞いてたの。」

「相手は男の人かな?」

芹那さんは思い出したように頷いた。

「名前は分からないんだけど、一時期あずみ先輩がずっと親身に占ってた。陰気な奴で先輩と同じ歳だからもう卒業してるわ。」

もう少し詳しく聞くと、
その陰気な男性は、卒業の日にあずみさんがあのタロットカードをあげたらしい。

「写真見たらどの人か分かる?」

「えぇ。卒アルは図書室の保管庫にあるはず。
一緒に見に行くわ。」

俺は彼女に腕を引っ張られ図書室に連れていかれた。講習の途中だったので、やけに早足だ。
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