「Last note」〜特性を持つ者へ3
「櫂に…お願いがある。
話してた患者、"予知"の特性持ちだ。
"治療"をしてやってくれ。」

俺は自分で呼吸器を外して、起き上がった。

「あの女性、"Prediction"の特性か。やはりな。」

櫂は俺と再会した時、
後に遠目からだが"診察"していたらしい。

その時、眼の位置に特性者特有のオーラが
赤く光って視えていたと。

「旦那も、その事知ってるから早く…」

ベッドから起き上がり、歩こうとしたが
まだ身体がいまいち言うことを聞かない。

「まだ歩くのは危ないぞ。」

ふらついた俺を、廣瀬が抱きとめた。

「でも行かないと…誉もあんまり寝てないはず。」
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