輝くあなたと影の私
「おはよう、めい」

「おはよ!雛〜」

この子は私の唯一の友達。

私の家柄が分かっても態度を変えなかった子だ。

うちの会社ーー佐倉本呉服は結構な老舗で、何だかんだ結局繁盛しているようだ。
それを知っている輩が沢山媚を売ってくる。
小学校の時の担任も、家庭訪問に来て以来ガラッと態度が一変した。この世の中はこんな人ばかりなのかと絶望した。

けれどめいだけは、"家がそんなにすごくても、雛は雛だよ?"と、私をモノ扱いせずにひとりの友人として接してくれたのだ。

そんなめいにずっと救われてきた。


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