僕の1番大切な人
突然来たけど、居るかな…

ピンポン

インターフォンにしばらく返事がない。

『やっぱり居ないか…』

そう呟いたその時。

『凌馬君、どうしたの?』

姉さん!

買い物に行ってたようで、姉さんが自転車に乗って帰ってきた。

『ごめん、急に。授業が早く終わって、バイトもなくて、なんか暇で寄ってみたんだ』

『そうなんだ。ちょうど良かったわ、さっきね、あの人から電話があって、急に出張になったから、今日は帰れないって言われて』

『出張?...そっか…』

『でも買い物済ませちゃって、どうしようって思ってたの。凌馬君、良かったら、食べていかない?』

そう言って、姉さんは、屈託のない笑顔で笑う。

本当にズルいよ。

そんな笑顔見せられたら、僕は、もっと姉さんを好きになってしまう…

『いいの?迷惑じゃない?』

『迷惑なんかじゃないよ。どうぞ、上がって』






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