僕の1番大切な人
そう言って、姉さんは、僕を招き入れてくれた。

『今日はブイヤベースにするね。私の得意料理』

『本当?美味しそうだね』

『得意料理なんて自分でハードルあげちゃったから、頑張って作らないとね』

姉さんは、食材を冷蔵庫にしまっている。

僕は、その姿にドキドキしてる。

兄さんは、姉さんのこんな姿を見ても何も感じないんだろう。

当たり前の光景。

でも、僕には…

まぶしくて、綺麗で、可愛くて…


このまま、何もかも無くす覚悟で、姉さんを抱きしめたい。


そんなことを考えてしまった。


その気持ちを姉さんに悟られないように、必死で隠しながら、僕は携帯に目をやった。











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