僕の1番大切な人
姉さんは、僕が来るのを、店の前で待ってくれていた。

まるで、デートの約束をして、待ち合わせたみたいに。

姉さんが、僕に手を振ってくれた。

嘘みたいに可愛い笑顔。

僕も、思わず笑顔になった。

そして、 僕は小走りで姉さんに駆け寄った。


会えた...


姉さんに...


素直に嬉しかった。


でも、その瞬間、さっきの兄さんと女性の光景が頭に浮かんだ。

急に苦しくなった。

姉さんが、可哀想で…

『凌馬君、来てくれたんだね』








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