僕の1番大切な人
『本当にユウ君、背も高いし、モデルさんみたいね』

『嬉しいです、一応、モデルもやってます、バイトですけど』

『すごいのね、今度雑誌買うから、教えてね』

姉さん、なんだかはしゃいでる?

『ありがとうございます。凌馬もモデルやらないかって誘われてるんですよ、でも絶対やらないって。大学にはファンもたくさんいますし、凌馬はすごくモテるんです』

『ちょっ、何言ってるんだよ、ユウ』

『そうなんだ、ファンがたくさんなんて、凌馬君もすごいのね。モデルのお仕事にも挑戦してみたら?』

『凌馬がモデルなんて、無理だろ』

馬鹿にしたように、兄さんが言った。

『僕は、人前でポーズ取ったりするのが苦手なんだ、嫌なんだ、派手な世界は』

『こんな調子です、いっつも。宝の持ち腐れですよ』

姉さんは、どう思ってるのか?

僕は、ユウほどではないけど、たまに女性から告白もされる。

誘いもある。

でも...僕は、ずっとずっと姉さんのことだけを思っているんだ。





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