僕の1番大切な人
『そんなこと、凌馬君に頼んだら迷惑だわ。大丈夫よ、私、1人でも全然平気だから』

姉さんは、本当に申し訳なさそうに言った。

『愛美さん、だったら、凌馬と俺がエスコートしますから、一緒に行きましょう。お兄さん、僕にも1枚譲ってもらっても大丈夫ですか?』

『いいのかい?ユウ君。助かるよ、愛美のことよろしく頼む。凌馬も』

ユウ?

3人って...

なんだか、しっくり来なかったけど、姉さんが1人でって言ったから、慌てて、僕が行けるように計らってくれたんだよな。

そうだよな。

『凌馬、お前もディズニーパーク行きたいって言ってたよな?良かったな』

ユウが言った。

『そうなの?でも、やっぱりディズニーパークは彼女と行きたいわよね。私なんかじゃなくて』


姉さんと2人で行きたい。


そう言いたかった。


『ディズニーパーク、ホテルコスタミラ、1泊朝食付き。凌馬、ユウ君、楽しんで来て』





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