リアル人生ゲーム(裏)


ゲームで起きたことは、現実世界でも起きる。


全財産、失う__その財産に、宝くじが含まれていたってこと?


「来なかった君が悪いんだからね」


「でも、あれはみんなの財産でもあるのに。それで宝くじが無くなるなんて、おかしいじゃない」


私は悪魔に直訴したが、ゆらりと首を振るだけ。


「換金でもしていたら、5000万円だけ無くなってたかもしれないけど、残念だったね」


「そんな__」


膝から崩れ落ちそうだった。


きっとそれは、みんなも同じ。


宝くじが、なくなった。5000万円が、なくなったんだ。


「ぼ、僕のせいじゃない!悪魔の言う通り、さっさと換金しないのが悪いんだ!」


板垣が、彰の手を乱暴に払う。


「俺のせいだってのか!」


「そうじゃないか‼︎5000万円、5000万円だぞ!」


今度は反対に、板垣が食ってかかる。


それを止めることなく、私たちは呆然と眺めていた。


止める気力すらなかったんだ。


「でも__」


不意に声を出したのは、未知瑠だ。


未知瑠は真っ直ぐ私を睨みつけ、こう言った。


「元はといえば、光莉のせいじゃない?こんな訳の分からないゲームに私たちを巻き込んで、全部、光莉のせいじゃない!」


その言葉が、私の胸に突き刺さる。



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