リアル人生ゲーム(裏)
くすくすと笑い声が聞こえたが、でも__六マス目じゃないか?
それは私が【100万円】を出したマスだ。
まさか、2回も同じことがおきるわけが__?
しかし、クラス委員が足を踏み出すと、マス目がめくれ上がったんだ。
「ずるくない⁉︎」
未知瑠が悔しげに叫んでいる。
「見当はずれの批判はよしてもらおう。これが実力なんだ」
①を出したくせに、胸を張っているが__。
「なんだこれ」と、浮かび上がってきた文字に眉をひそめた。
【テストで100点を取る】
100万じゃ、ないんだ。
「下らない。じつに下らない」
見当はずれの批判を繰り返すクラス委員は放っておき、最後に友美がサイコロを投げた。
⑤を出して進む。
今回も友美が先頭だ。
今度は友美のマス目も変化はなかった。
これで一通りサイコロを投げ、今日のゲームは終了するはずだったが__?
「仁科、そのカードを使って僕と入れ替わってくれないか?」
「はぁ?」
私は、1番後ろを振り返る。
つまり、ドベでビリで最下位の板垣を振り返ったんだ。
「なんで私があんたと入れ替わらないといけないのよ?しかもお宝のカードまで使って」
「それで本当にゲームでのことが現実で起こるのか確かめたい」
「だから意味わかんないっていうの」