リアル人生ゲーム(裏)
「みんなの信じる通りなら、僕は明日どうなる?」
「どうって__?」
どうだったっけ?
私はそもそも、あいつに興味などないが。
確か【テストで満点】とかじゃなかったか?
「正直、高畑のは現実に起きても不思議じゃないだろ?」
そう言って、亮平を指差す。
ラグビー部でレギュラーに選ばれるのも、1年の亮平からすれば凄いことだろうが、言う通り、不可能なことではない。
「そして僕がテストで100点を取るのも、可能だ」
得意げに胸を張るのが嫌味だが、実態に何度も100点を取っているのは事実。
「それなら、君と僕が入れ替わる。そうすればテストで100点を取るのは__仁科、君ってことになる。それは1000%あり得ないだろう?」
「それは、そうかも」
悔しいが、つい頷いてしまった。
これでもし私が満点なんて取れば、確実に証明されることになる。
【ゲームの世界で発生することが現実で起きる】
「でもなんか、気分が悪いんですけど?」
「いいじゃん、光莉はサイコロの達人なんだからさ」
「それも微妙なんですけど!」
文句を言いつつ、私は【チェンジ】のカードを使うことにした。
順番を争っているわけでもないし、私が100点を取ることで証明したいという気持ちもある。
最下位になったが、これはこれで楽しみかも。