リアル人生ゲーム(裏)
「マジかよ⁉︎」
全員が、歓声を上げる。
ようやく、当たりらしい当たりがきた。
このゲームは現実世界でリアルになる。そのことを、私たちはもう疑いはしない。
それでも最近は、小さい幸せばかりで__。
「ひとり頭、5000万ってわけか」
冷静に分析する彰も、にんまり微笑んでいる。
「ちょうど競馬で儲けたお金が底を尽きかけたところだからな」
「えっ、もう無いの⁉︎」
私がびっくりして尋ねると、なぜか逆にみんなが驚いているが?
「えっ、光莉まだあるの?」
「いや、ちょっとはあるよまだ。未知瑠、もうないの?」
「ないない」
軽く手を振る。
確かにここ最近、ブランドものばかり身につけているとは思ったが。
競馬で当たったお金を振り分け、みんなで派手に遊んだりはしたけど、もうなくなるんて。
「俺はまた競馬ですったからな」
とても高1の発言とは思えないが、見た目が大人な彰が居たから、配当金も問題なく換金できたわけで。
「俺も、部活のみんなに奢ったりして」
亮平も持ち金がないらしい。
「さすがにあんたは使ってないでしょ?」
私は、堅実に違いない板垣に訊いたが__。
「いや、彼女にいろいろと物入りで」と、照れ臭そうに答えた。
いやいや、キモいんですけどー!