リアル人生ゲーム(裏)
私は1枚の紙切れを見つめていた。
それは3億円が当選している【宝くじ】だ。
これは未成年の私たちでは換金ができないため、誰か信用ができる大人に頼むことにしている。
その肝心の、信用ができる大人が見当たらないが。
彰が誰か見つけると言っていたが、早くしてほしい。
小さな金庫に入れて、それをまた鍵のかかる引き出しに入れ、ダイヤル式のロックをセットする。
この番号は私しか知らないから大丈夫だ。
私はベッドの上に移動し、人生ゲームの箱を開けた。
ずっと、気になっていたことがあるからだ。
取扱説明書を手に取る。
「どこだっけな___あ、ここだ」
お目当の箇所を見つけると、もう一度よく読んでみた。
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これは【6人】でやるゲームです。
【さいころ】を投げて、出た目の数字だけ進む。
そのマスに書いてある【イベント】をクリアしながらゴールする。
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ごく簡単な説明だ。
けれど私は【イベント】の箇所を何度も読み返す。
イベントを、クリアしながら?