恋の宝石ずっと輝かせて
「トイラ久しぶりだな。オヤ、どこか調子でも悪いのかい。なんだか苦しそうだが。変なものでも食べたのか」
黒い影は冷ややかに笑う。
しかし、すぐに邪悪な目を向け、出し抜けに手を前に突き出した。
その瞬間オレンジ色の光線がトイラを襲った。
トイラは飛び上がりなんとか交わすが、着地するとき足がよたついていた。
光線が当たった地面はえぐれて焦げ付いていた。
まともに浴びたらダメージを食らうところだった。
「くそっ、こんなときに ……」
トイラは歯を食いしばり黒い影に飛び掛った。
黒い影は、すっーと後ろに下がって、トイラから遠ざかる。
黒豹のトイラはユキを背にして立ちはだかり、黒い影に向かって威嚇する。
しかし目がかすんで、まともに立っていられない。
必死に気力を奮い起こすも、ふらつきが収まらなかった。
「こんなにも簡単にトイラをやっつけられるなんて、私はなんてついているんだ」
また手を前に掲げたときだった。
後ろから大きな犬が飛び掛り、黒い影の背中に爪を立てて引掻いた。
「うっ、お前はキース」
そこには銀色に輝く毛皮をまとった狼が勇ましく立っていた。
「ジーク、お前の思うようにはさせない。お前をぶっ潰してやる」
狼の姿のキースが叫んだ。
キースが遠吠えをすると、どこからともなくまとまった数の犬がやってきた。
多勢に無勢。
ジークは今にも飛び掛ってきそうな犬たちを見て断念する。
「くそ、もう少しだったものを」
ジークと呼ばれた黒い影は夜空に浮かび、闇に溶け込むようにすっと消えた。
黒い影は冷ややかに笑う。
しかし、すぐに邪悪な目を向け、出し抜けに手を前に突き出した。
その瞬間オレンジ色の光線がトイラを襲った。
トイラは飛び上がりなんとか交わすが、着地するとき足がよたついていた。
光線が当たった地面はえぐれて焦げ付いていた。
まともに浴びたらダメージを食らうところだった。
「くそっ、こんなときに ……」
トイラは歯を食いしばり黒い影に飛び掛った。
黒い影は、すっーと後ろに下がって、トイラから遠ざかる。
黒豹のトイラはユキを背にして立ちはだかり、黒い影に向かって威嚇する。
しかし目がかすんで、まともに立っていられない。
必死に気力を奮い起こすも、ふらつきが収まらなかった。
「こんなにも簡単にトイラをやっつけられるなんて、私はなんてついているんだ」
また手を前に掲げたときだった。
後ろから大きな犬が飛び掛り、黒い影の背中に爪を立てて引掻いた。
「うっ、お前はキース」
そこには銀色に輝く毛皮をまとった狼が勇ましく立っていた。
「ジーク、お前の思うようにはさせない。お前をぶっ潰してやる」
狼の姿のキースが叫んだ。
キースが遠吠えをすると、どこからともなくまとまった数の犬がやってきた。
多勢に無勢。
ジークは今にも飛び掛ってきそうな犬たちを見て断念する。
「くそ、もう少しだったものを」
ジークと呼ばれた黒い影は夜空に浮かび、闇に溶け込むようにすっと消えた。