恋の宝石ずっと輝かせて
第四章 変化
1
「申し訳ないけど、勝手に朝食を食べてくれる? 今からシャワー浴びたいんだ」
時計を気にしながら、ユキは急いでバスルームへと駆け込んだ。
ユキの記憶が曖昧になってる事を知ってほっと一息つき、トイラとキースはキッチンに入って、朝食の準備をし始めた。
「どうやら、昨日のことは覚えてないようだね」
戸棚から出したシリアルの箱を手にしてキースが言った。
「キースの小細工なんだろ」
トイラは棚からボールを出し、キースの持っていたシリアルの箱を奪った。
「まあね。すでに気を失っていたみたいだから、ほんの少しだけ弄るだけで上手くいったよ。あまり『忘れ粉』は使いたくないからね。ただでさえ、ユキは記憶を失ってるから、コントロールするのは気が引ける」
「しかし、ジークのことは今は遠ざけておきたい」
トイラは箱を開けてシリアルをボールに入れだした。
「いつまで遠ざけていられるかだけど、昨日は噂をすれば影だったね。しかもトイラの体調の悪いときにやってくるなんて」
「ジークは俺たちの周辺を偵察していただけだと思う。偶然が重なってユキと出くわしてしまった」
シリアルの箱を持つトイラの手に力が入って、箱が歪になっていた。
「でもまだ簡単にはいかないと思ったはずだろうね。今度はどんな手をつかってくるんだろう」
キースがトイラからシリアルの箱を奪い返す。
「きっと、卑怯な手さ」
トイラが静かに言った。
「申し訳ないけど、勝手に朝食を食べてくれる? 今からシャワー浴びたいんだ」
時計を気にしながら、ユキは急いでバスルームへと駆け込んだ。
ユキの記憶が曖昧になってる事を知ってほっと一息つき、トイラとキースはキッチンに入って、朝食の準備をし始めた。
「どうやら、昨日のことは覚えてないようだね」
戸棚から出したシリアルの箱を手にしてキースが言った。
「キースの小細工なんだろ」
トイラは棚からボールを出し、キースの持っていたシリアルの箱を奪った。
「まあね。すでに気を失っていたみたいだから、ほんの少しだけ弄るだけで上手くいったよ。あまり『忘れ粉』は使いたくないからね。ただでさえ、ユキは記憶を失ってるから、コントロールするのは気が引ける」
「しかし、ジークのことは今は遠ざけておきたい」
トイラは箱を開けてシリアルをボールに入れだした。
「いつまで遠ざけていられるかだけど、昨日は噂をすれば影だったね。しかもトイラの体調の悪いときにやってくるなんて」
「ジークは俺たちの周辺を偵察していただけだと思う。偶然が重なってユキと出くわしてしまった」
シリアルの箱を持つトイラの手に力が入って、箱が歪になっていた。
「でもまだ簡単にはいかないと思ったはずだろうね。今度はどんな手をつかってくるんだろう」
キースがトイラからシリアルの箱を奪い返す。
「きっと、卑怯な手さ」
トイラが静かに言った。