思いは海の底に沈む【完】

スタジオに戻ると

月神さんと凛花さんが洋服の話で盛り上がってる





「このドレス、素敵ですぅ～」

「良かったら差し上げるわ！凛花ちゃんをイメージして作ったのよ！これもこれも！」

「嬉しい！凛花fairycrownの服好きでぇ。デザイナーに作ってもらえる日が来るなんて！」

『素敵ですね。月神さんがお作りに？』

「もう！乙羽って呼んで？
そうよ！湊くんにも何か作りたいな」



そういば、桜井さんの会社はメンズも展開してるんだよね
『あ、俺は…』

「大丈夫！採寸とかしないから。柊、湊くんのサイズのデータ出た？」

…。まさか、プロって見ただけでスリーサイズが分かっちゃうとか？

やばい。礼も見習わなくちゃ




柊さんはパソコンを操作しながら首を横に振った

「…いいえ、見当たりません。もう少し時間がかかるかと」

『え？情報って…。それ、それは犯罪じゃ！？』

「何言ってるの！スリーサイズくらいちょいちょいっと調べればあるのよ！それにしても…湊くんのサイズ図るしかないってことかしら」

『！…お洋服は沢山あるからお気持ちのみでいいですよ。お仕事お忙しいのでは？』

「失礼ですが、服を作ることは湊の演技指導と何ら関係はありませんよね？おふざけも大概にしてください」





緑川さんが助け船を出してくれたので後ろに隠れた

…た、助かった




でも、緑川さんはあんな風に怒ったの初めてだな。

そういや、緑川さん乙羽さんたちには絶対に絡まないな、
他の人は挨拶に回るのに