思いは海の底に沈む【完】
「あの野郎。絶対湊を狙っているわ…。」

『ち、違うよ!緑川さんはそっちの人だから思うかもだけどアイドルなんだからスキンシップは日常茶飯事だしさ
それに俺には美代子さんいるし』

「湊は分かってない!!
湊の売りは“可愛い俳優”
十歳位の少年から同い年の高校生まで演じあげる所は素晴らしいけどそのルックスとその人たらしの性格で男でも女でもベッタベタにしてしまう!」

『そ、そうかな…』

絶対そんなことないと思うけどな…




「湊くん、ちょっといい?」

『おはようございます。前川さん』

「ここの所でトークを挟んで欲しいんだけどいい?」

『良いですよ。あ、口紅変えました?大人っぽくてとってもお似合いですよ』

「~~~!」


前川さん、顔を紅くして立ち去っちゃった…。

もしかして、失敗しちゃったメイクだったのかな?素敵だったのに…。





「そうゆうとこ!!」

『え??何が??』

「もう!湊を守るこっちの身にもなってほしいもんだわ!!」
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