思いは海の底に沈む【完】
今日は舞台の顔合わせに衣装の採寸だった



中世が舞台のミュージカル
ミュージカルはあの日以来俺のマイブームになっていた







「あら、湊くんじゃない?」

『乙羽さん、この前はありがとうございました』

「湊くん会いたかったのよ!柊ったらあの後に進展してね?何と彼女とデートしてたの。見て」

その情報、どっから漏れたんだろう…。

乙羽さんがタブレット端末から動画を見せてきた






これ、あの時の…。

動画の中で俺は黄色いドレスを着て踊っていた
あんなに人がいたから撮られてもおかしくない。流石にか顔ぼやけていた

よくこれで柊さんだって気がついたな…。
というか、これ無断で載せたら駄目じゃん!




「柊が速攻消してたからその前にダウンロードしておいたの。抹殺される前に」

乙羽さん、抜かりない。抹殺しといてくださいよ~!




『うわぁ~、柊さんダンスがお得意だったんですね。俺は知らないけど』

「柊は何でも出来るのよ。医師免許も持ってるんだから」

『何で執事なのに医師免許…。まぁ、俺はよく分からないから直接柊さんに』

「えぇ~。湊くん、柊が教えてくれると思う?」

『思いませんよ。でも柊さんには秘密にしてもらってる事があるから駄目です!男の約束です!』

「え?何何?湊くんの秘密教えて」
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