思いは海の底に沈む【完】
写真を見せると目が点になる乙羽さん




『はい、だって今クールキャラで乗りに乗ってるのに猫飼ってるなんてイメージ壊れちゃうじゃないですか~』

「なーんだ」

『…あ、柊さんからだんの動画送られてきた。今日は柊さんのお仕事休みなんですね』

「そうよ。来たらうるさいじゃないの!…って動画!?何の?」

『え。猫ですけど…』

「え…。あの柊が!?」



猫の話で盛り上がってると聞き付けた他の人もやって来た




「湊くん家の猫?可愛いね~」

「湊くんクールっぽいしギャップ萌じゃない!」

「今度、動物番組出てよ~!」

『でも俺、キャラ壊れません?』

「いやいや湊くん、動物可愛がってるイケメンほど女性受けするものはないからね~」

「そういえばこの前の、見ました?」




ふと、乙羽さんを見ると様子がおかしい

なんか、ふらふらしてる??





さりげなく乙羽さんに近づくと乙羽さんは顔が赤かった






『乙羽さん、調子悪いの?』

なんか酔っぱらいみたい。近くにはカシスオレンジがあった。多分誰かのと飲み物を間違えたんだろう


「ん~、きもちわるーい。吐きそう…。」

『ん。トイレ行こうか?』




トイレに行って盛大に吐く乙羽さん

だから旦那さんに止められてるのか



乙羽さんの鞄から電話を取り出して電話帳を開く

『ねぇ、乙羽さん旦那さんのお名前教えて?』

「ん~、湊くん!」

『…違うと思う』



仕方ないな…。月神で探すと“月神様”が見つかった



旦那に月神様は変だけど月神は一人しかいない




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