狼を甘くするためのレシピ〜*
とにかく見た目もいい。
自分でいうのもなんだか、わが愛する恋人の燎はとてつもないイケメンである。
その友人である氷室仁もしかり。
なにしろ彼らは、青扇学園が誇る天使のような存在なのだから。
その彼らと並んでも、ミナモトケイは全く引けを取らなかった。
――やはり、どう控えめに見ても彼はモテる。
それにしても、世の中イケメンにはイケメンの友達しかいないのかと妙に感心したりもするが、なにはともあれ、彼が一体どんな男なのかを聞き出すことに紗空は真剣だった。
今は憧れの蘭々にとって“気になる人”に過ぎない彼が、いつ何時“好きな人”になるかもわからないのである。
そして、万が一にも悪評があるのなら、“好きな人”になってからでは、遅すぎるのだから。
「お待たせ」
ようやく現れた蘭々に、紗空は瞳を輝かせながら左右に手を振った。
「いいえ、ぜんぜんです」
とりあえず注文を済ませ、ウェイトレスが去ると紗空は早速話を切り出した。
「具体的なことは聞けなかったんですけど」
ただし、気合とは裏腹に得た情報は少なく、残念なことにそう前置きせざるを得なかった。
自分でいうのもなんだか、わが愛する恋人の燎はとてつもないイケメンである。
その友人である氷室仁もしかり。
なにしろ彼らは、青扇学園が誇る天使のような存在なのだから。
その彼らと並んでも、ミナモトケイは全く引けを取らなかった。
――やはり、どう控えめに見ても彼はモテる。
それにしても、世の中イケメンにはイケメンの友達しかいないのかと妙に感心したりもするが、なにはともあれ、彼が一体どんな男なのかを聞き出すことに紗空は真剣だった。
今は憧れの蘭々にとって“気になる人”に過ぎない彼が、いつ何時“好きな人”になるかもわからないのである。
そして、万が一にも悪評があるのなら、“好きな人”になってからでは、遅すぎるのだから。
「お待たせ」
ようやく現れた蘭々に、紗空は瞳を輝かせながら左右に手を振った。
「いいえ、ぜんぜんです」
とりあえず注文を済ませ、ウェイトレスが去ると紗空は早速話を切り出した。
「具体的なことは聞けなかったんですけど」
ただし、気合とは裏腹に得た情報は少なく、残念なことにそう前置きせざるを得なかった。