狼を甘くするためのレシピ〜*
 プレゼントの箱を開けるのに、こんなにワクワクするのはいつ以来だろう?

 そう思いながら包みを開き、箱を開けると、「えっ!」と思わず声が出た。

 細かいダイヤモンドで縁取られたインペリアルトパーズのネックレス。
 手に取ると、キラキラと輝くネックレスは、派手でなく、もちろん地味ではなく、そして安物ではない。

「誕生石なんだろ? トパーズ」

「そうよ。でも、ケイ、これ高いわよ」

 おかしな話だが、ケイが買ったネックレスが店で調べればすぐわかったはずなのに、どんなものなのか確認することを忘れていた。

「うーん、どうなんだ? 相場がわからないけど、俺の腕時計より安いぞ」

「一体いくらの腕時計してるのよ。まったく、贅沢しちゃって」

「軽トラより安いしな」

「なんなのよ、それ、比べる物がおかしいでしょ?」

 軽トラックがいくらで買えるのかわからないが、そう言われると、まあいいかと思ってしまう不思議に、蘭々は思わず笑う。

「いいから気にするな。誕生日に渡そうと思ってたんだけどな。せっかちだな、お前も」
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