グリーンピアト物語~地底の皇女と地上の皇子~
ディアンナの行くへは兵士達が検察と協力して、探すことになり、マロンディスとシルビアは病院へと向かった。
パティーナは左手首をザックリ切られていた。
傷が深く出血も多く。輸血が必要になり、同じ血液型のマロンディスが輸血をしたことで一命をとりとめた。
ぐっすり眠っていたところを、やられたようで、パティーナは目が覚めると激痛を感じて大泣きしていた。
病院へやって来た事で、シルビアは依頼していた親子鑑定の結果を聞きに行った。
理事長室。
「頼まれていた親子鑑定の結果よ」
ケインは書類をシルビアに渡した。
その書類には、パティーナとマロンディスが実の親子である証明が書かれている。そして、シルビアとパティーナも親子である証明が書かれている。
「有難うございます。ケイン先生」
「いいえ。でも、困ってしまったわね。ディアンナが暴走してしまったわ」
「はい・・・」
「ディアンナには、虐待の疑いもかかっていたの。これをきっかけに、検察が動き出すと思うわ」
「そうですが。次に、何をしてくるか分かりません」
「心配しないで、この病院は警備万全よ。しばらくパティーナの病室の前には、兵士が見張っていてくれるわ。最上階だから、窓からの侵入は難しいから大丈夫よ」
「判りました」
辛そうに目を伏せるシルビア・・・。
「大丈夫よ。皇子様だって、正気に戻ったんだもの。貴女も、本当に愛する人と一緒になる事を望んでもいいのよ」
「・・・それでも、パティーナを傷つけてしまいました・・・。こんなことになるなんて・・・」
「自分を責めないで。いずれにしても、ハッキリさせなくてはならない事だったのよ」
「はい・・・」
「さっ、パティーナの傍についてあげて。子供にとって、母親の顔を見ることが一番安心できるのよ」
「判りました・・・」
病室に戻る途中。
シルビアは廊下の窓から見える外の景色に目をやった。