グリーンピアト物語~地底の皇女と地上の皇子~
「どうしたんだ? 」
「・・・僕、お父さんを選んで産まれてきたこと。本当に良かったって、思っているから」
「ジックニー? 」
ジックニーの赤い瞳が、不思議に揺れている・・・。
その瞳は、悲しみと寂しさが同調しているかのように見えた。
「・・・僕、大人が嫌いだったよ。お母さんは好きだけど、おばあ様はいつも厳しかったし、甘える事を許してくれなかったから。でも、お父さんに会いたくて。パティーナと約束していた日より、1日早く来たのは本当だよ。お城と別荘を、間違えちゃったけど。・・・パティーナと一緒でも良かったけど、一緒だったら・・・僕一人のお父さんで、いてもらえないから・・・」
揺れていたジックニーの赤い瞳が、潤んできた。
その目を見ると、マロンディスは胸が熱くなった。
「ごめんね、お父さん・・・。僕が、お父さんを選んで産まれて来たから、きっと苦しめちゃったんだよね。僕とパティーナが来なかったら、お父さん。・・・こんなに苦しまなかったし、国王様のお父さんも・・・傷つかなかったよね・・・」
泣きそうな顔をして、ジックニーはギュッと唇を噛んだ。
「何を言いだすんだ、ジックニー。お父さんがお前のせいで、苦しいなんて、いつ言った? お父さんが苦しかったのは、愛しているお母さんと、離れ離れになってしまったからだ。お前のせいじゃない」
「でも・・・」
思いが込みあがって、ジックニーは泣き出してしまった。
そんなジックニーを、マロンディスはそっと抱きしめた。
「お前が苦しみから、解放してくれたんじゃないか。そんな言い方するな。こうやって会えたじゃないか。誰も悪くない。大丈夫だ」
「ごめんね、お父さん。・・・」
「謝る事はない、これからを大切にしたらいいだけだ」
「・・・僕、お父さんを選んで産まれてきたこと。本当に良かったって、思っているから」
「ジックニー? 」
ジックニーの赤い瞳が、不思議に揺れている・・・。
その瞳は、悲しみと寂しさが同調しているかのように見えた。
「・・・僕、大人が嫌いだったよ。お母さんは好きだけど、おばあ様はいつも厳しかったし、甘える事を許してくれなかったから。でも、お父さんに会いたくて。パティーナと約束していた日より、1日早く来たのは本当だよ。お城と別荘を、間違えちゃったけど。・・・パティーナと一緒でも良かったけど、一緒だったら・・・僕一人のお父さんで、いてもらえないから・・・」
揺れていたジックニーの赤い瞳が、潤んできた。
その目を見ると、マロンディスは胸が熱くなった。
「ごめんね、お父さん・・・。僕が、お父さんを選んで産まれて来たから、きっと苦しめちゃったんだよね。僕とパティーナが来なかったら、お父さん。・・・こんなに苦しまなかったし、国王様のお父さんも・・・傷つかなかったよね・・・」
泣きそうな顔をして、ジックニーはギュッと唇を噛んだ。
「何を言いだすんだ、ジックニー。お父さんがお前のせいで、苦しいなんて、いつ言った? お父さんが苦しかったのは、愛しているお母さんと、離れ離れになってしまったからだ。お前のせいじゃない」
「でも・・・」
思いが込みあがって、ジックニーは泣き出してしまった。
そんなジックニーを、マロンディスはそっと抱きしめた。
「お前が苦しみから、解放してくれたんじゃないか。そんな言い方するな。こうやって会えたじゃないか。誰も悪くない。大丈夫だ」
「ごめんね、お父さん。・・・」
「謝る事はない、これからを大切にしたらいいだけだ」