グリーンピアト物語~地底の皇女と地上の皇子~
第7章 地底からの訪問者
それから1週間後。
別荘にいるランフルクの元に、1人の女性が訪ねてきた。
シックな黒いロングワンピースに身を包んで、首元に白いショール、上品なダイヤのピアスに綺麗なパープルのチョーカー。
靴は黒いパンプスを履いている。
「突然お伺い致しまして、申し訳ございません。私、シルビアの母ミネバでございます」
丁寧に頭を下げる女性は、シルビアの母ミネバだった。
シルビアと似ている顔立ちで、少し厳しそうな目をしているが、微笑ましい口元で優しく見える。
ランフルクはミネバを見ると、美しさに目を見開いた。
「シルビアさんの母君でいらっしゃいますか。僕は、マロンディスの父ランフルクです」
「皇子様のお父様・・・で、ございますか? 」
「ええ。父です」
ミネバは少し違和感を感じた。
そんなミネバを見て、ランフルクはクスっと笑った。
「もしかして、気づきましたか? 」
「え? 」
「今、貴女の魂が「違うでしょう? 」って言ってきましたから」
魂の声が聞こえる?
地上にも、そんな人が居るなんて・・・。
ミネバは驚いてキョンとした目をしていた。
「立ち話もなんですから、中へどうぞ」
優しく手招きをされ、ミネバは釣られるように中へと入って行った。
「どうぞ、こちらにおかけ下さい」
優雅なランフルクのエスコートで、ミネバはリビングのソファーに座った。
「少しお待ち下さいね、お茶をお持ちいたしますので」
「いえ、どうぞお構いなく」
「遠慮なさらないで下さい。とっても美味しいケーキがありますから、一緒に食べましょう」
いつもの爽やかな笑顔で、ランフルクはそのままきキッチンに向かった。