好きな人とお兄ちゃん
『髪が…』

結月の頰に蒼志が手を伸ばす。


結月は蒼志の手が頰に触れ
少し驚きピクッと体を揺らした。


スーッと蒼志が結月の髪を取ると
その髪を指にかけたまま
少し困った様な顔をした。

そんな蒼志の顔も
結月をドキドキさせていた。

髪を指にかけたまま動かない蒼志に

『蒼志くん…?』

結月が口を開くと



ハッとしたように
蒼志は叶月を見た。
< 64 / 155 >

この作品をシェア

pagetop