幸福論
冷たい風に心地よい香り。
思い出に浸りすぎて匂いまで思い出したみたいだ。


それは紛れもなく紺さんの匂い。
こんな時まで思い出すなんて
仕事に集中しなきゃいけないのに
余計気持ちが入れられない。


車に向かおうと振り返った時、
香りは強くなった気がした。








「.....えぇ!!!まこちゃん!?
.......やん...な??」







振り返ると
なんとそこには1ヶ月ぶりの彼、


紺さんが立っていた。


静かな空間に突如響いた彼の声。
急な大声と突然の彼の登場に声が出ない。






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