幸福論
しっかりとバッジをつけ、
会場に戻った私は関係者席に戻る。


隣には小森さんが既に座っていて、
彼もどこか緊張している様子。






「緊張してますか?」

「もうめっっっちゃ!」





そう言って困ったように笑った。


5ヶ月もの間、一緒に仕事をした小森さんとは
今では普通に話せるようになっていた。


それはもちろん、仕事だからであって、
それ以上でも以下でもない。


仕事のパートナーみたいなもの。
それも今日で一旦区切りがつくと思うと
やっぱり少しだけ寂しく思った。


少し緊張も溶けたのか、
徐々に肩の力が抜けてきた小森さんと
話していると、


お待たせ致しました!という
元気な司会者の声と共にパーティーが始まった。




< 135 / 448 >

この作品をシェア

pagetop