幸福論
その時にテープカットの準備に入るために
スタッフに呼ばれる。



え、この状況で2人の所行くん?



ちょっと待って。
思い出した、俺アイドルやってこと言ってない。



全部全部、不完全のまま。
訳も分からず立たされるステージの上。


さっき決めた立ち位置はまさかの彼女の隣。



気付いてる?
気付いてない?


この際どっちでもいい。
早くこの状況から抜け出したい。


こんな時に限ってマスコミのカメラ待ち。
頼むからはよテープ切らしてくれ。



その後のことは言うまでもない。
ただ一つ覚えてるのはステージから降りる時、
彼女とバッチリ目が合ってしまったということ。
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