幸福論
第3章 交差する運命

〜斗〜

「いや、なんでやねん!」

「もっとこう、紺ちゃん寄って!」

「ちょ、触るな!」




半年間のモデル活動を終えて
また平凡な毎日が戻ってきた。


いつものメンバーにいつもの撮影。


わちゃわちゃしている雰囲気は
何にも変わらん。





「だからケツ触んなって!」




いつも通り騒いで




「ちょっとここで揉めるんやめて!」




いつも通りみんなと笑って





「俺腹減ってるから早よしてくれ」




いつも通りみんなと過ごす。
半年間は長いようであっという間やった。


普通の、本来の日常が戻ってきた。
何にも変わらんはずやのに
たった一つだけ変わったこと。





「.....斗 、次これ...「悠、飯いこ」」

「........................」

「おう!紺ちゃんも行こうや!」

「.......あ、うん」






それは紺ちゃんとの関係。


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