幸福論

〜崇裕〜

「寒い寒い寒い!」



人一倍寒がりな俺は仕事終わり、
自分の車に乗ってすぐ暖房を入れた。


季節は冬。
俺の大嫌いな季節。
寒いし風は冷たいしいいことない。


かじかんだ手に息を吹きかけて
あったかくなるまでしばらくじっとする。


少し経って窓の結露も少しずつ消え
音楽をセットし始めた。


最近は洋楽とかを聞いてたから
久しぶりに自分たちの歌を聞いてみよかな、と
適当に流す。


車を走らせると雲がだんだん消え始めて
月が顔を出した。


今日はいい天気やなぁ。


こんな晴れてるのに
外でたら寒いとか信じられへん。


せっかく明日休みやし
遠回りでもしてみよか。


少し走ろうと
家とは逆方向に車を走らせた。
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