幸福論
あっという間に時間も過ぎて
帰らなあかんって言うから一緒に立ち上がった。


今度一緒にロクマル釣ろなって約束も。


その子は車で来てるらしく
大学生やのに車持ってるんかと聞けば
姉貴の車なんて言うからもう胸はざわざわ。


その時やった。
眩しい光が差してきて
思わず目を瞑ってしまった。


目を開けた時、光の差す方を見れば
あたり一面に夕日が輝いてた。


またや。
この懐かしい感じ。


いつの日か見た、綺麗な夕日。
俺の待ち受けとおんなじ夕日やって


綺麗やなぁって1人立ち止まっていれば


えっ!なんてその子が大声を出すから
何かと思えば誰かが座り込んでる。


下向いてるから顔までは見えんかったけど
駆け寄って行ったから
おそらく知り合いやろなって。
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