幸福論
「何してんすか。」



しばらく見上げていると
急に話しかけられ心拍数が上がる。




「あ、びっくりさせてごめん。俺やで。」




サングラスをかけた彼は小森くん。




「なんだ、本物か。」

「え、本物って何。」

「これ.....
すっかりスーパーアイドルだね。」




そう言って上にある看板を指差す。




「おぉー!
こんなとこにもあるんや!
みんなに送らな!」





そう言うと彼は携帯を取り出す。


こうして会う彼は
全然アイドルっぽくはない。


いい意味でオーラがない。


本当に同一人物なのかと
シャッターを何度も切る彼を見て思った。
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