大嫌いの裏側で恋をする



「うーん、でも実際さ結婚する男しない男の2パターンなわけじゃない?世の中」
「え?うん」

順子が私に言い聞かせるようにいう。
そこに、なっちゃんが凄みを効かせて。

「その前者は、どんな女を選ぶと思う?」
「は?」
「若いのを選ぶんだよ」
「え?」
「ぶっちゃけ男って金ありゃジジィになっても女選び放題なんだよ」
「へ?」
「そのジジィはアラサーよりも新卒寄りの若いのを取る!」
「え?え?なっちゃん、どうした」

わりと、いつも落ち着いてるなっちゃんのヒートアップに私はビビる。

「転職も女の価値もクリスマスケーキも一緒かよ!」
「な、なっちゃんマジ落ち着いて!ここ飲み屋じゃないパスタ食ってるよ!」
「……あ、ああ、ごめん」

「何かあったの?」と、順子が隣のなっちゃんを心配そうに見つめる。

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