大嫌いの裏側で恋をする
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なんてことない日曜の朝。
基本土日が休みなもんだから、ここ最近の週末は大体決まって〝隣の呑気な寝顔〟なる人物――石川美波と過ごしてる。
石川と付き合うようになってまだ数ヶ月の関係だが、ペアとして同じ課でやり合ってた期間の方が長かったからか。
どうにも、ずっと一緒にいたようなおかしな錯覚を覚える。
そんな相手だ。
で。
今日もここ最近の、よくある週末の朝。
そのはずだったけど。
(まあ、予定は未定っつーわけだな。 別に身を持って知りたくはなかったけどよ)
声には出さず愚痴ってやると、聞こえてたのかってタイミングで石川の声がした。
「あの、高瀬さん」
それも、あれだ。
怒ってやがる、そんな時の声だ。
「……なんだよ」
「なんだよ、ってこっちのセリフなんですけど。なんですか、起きてからずっと機嫌悪いし? ご飯食べてても無言だし? そろそろイラっときてんですけど」
朝飯を食い終わって、適当につけたテレビを眺めてる俺を睨みつける鋭い瞳。