大嫌いの裏側で恋をする
「いーじゃないの~仕事でどんだけイラッときても彼氏いるんなら!」
私なんてさ、と悔しがる吉川さんは口を尖らせる悔しがる。
「この前の合コンはダメでした?」
「んーー、ダメってか……もう私も、もうすぐ29だしね。 重いんだろうかねえ、とりあえず付き合うってには!」
「いやでも、私が男なら付き合いたいですけど。 吉川さんといると楽しいです」
それを聞いた吉川さんは、わなわなと肩を震わせお昼を食べてる会議室のパイプ椅子。それを思い切り倒しながら私に抱きついた。
「そりゃ私のセリフだわーー!!!」
ぐりぐりと頬を寄せられ、2人で笑い合う。
なんとも癒しの昼休み。
多分、彼氏――悠介との週末よりも。