君のくれた奇跡。

「やっと授業終わったー!長かったねー結鈴、!」

と嬉しそうに桜優が駆け寄ってくる。

「私はそれどころじゃないんだからねー!?
色々考えてたら居眠りしちゃって、恥かいたよー、、」

会話をしながら机にお弁当を広げた。

「あ、もしかして、、」

そう言って桜優はニヤッとする。

嫌な予感……。

「七瀬のこと考えてたんでしょー!いいじゃんいいじゃん、結鈴と七瀬お似合いだよー!!」

「んもう、!!やめてってば!」

そんなことを言いながら、心底私は嬉しかった。

お似合い……、私と、七瀬くんが、?

ないと分かっていても、何処か嬉しい自分がいたのは、本当だった。

「結鈴、…七瀬の彼女、目指すんだよ」

桜優が耳元で囁いてきた。

「も、もう…、、」

私は呆れながらも笑いながら、桜優とお弁当を食べた。

「結鈴の卵焼き美味しかったよー!」

「そう?良かった!」

そんな会話をしていると、優しい声が聞こえてきた。

「相川さんの卵焼きかー!今度食べさせてよ!いつでもいいからさ!」

「わ、七瀬くん!…いい、けど、、」

私は照れながらも食べて欲しくて、素直に返事をしてしまっていた。

「やっぱり、明日!楽しみにしてるからな!」

「え、あ、うん、」

私は、桜優がニヤニヤしているのに気付いて恥ずかしくなり顔を隠した。

七瀬くんと、連絡先、交換したい、な……、

「七瀬くん!、」

「どうした?……ていうか、明日絶対作ってきて欲しいから、
俺が朝に電話かけてもいいか?早起き出来るようにな!」

「え、、」

私は戸惑いを隠せなかった。

七瀬くんが、私に、電話…?

「だってさ、朝に時間ないと出来ねーじゃん、、電話かかってきたら流石に起きれるだろ!」

そう言って七瀬くんは連絡先を教えてくれた。

「登録しとけよ!」

「結鈴!!よかったじゃん!」

「うん…!」

わあ、、七瀬くんの、連絡先だ、、

私は、連絡先に登録された七瀬くんの名前をずっと見つめていた。

そこから私の頭の中は、学校が終わるまで七瀬くんのことでいっぱいだった。
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