君のくれた奇跡。
「今日は1人で帰らないと行けないのか、、」
下を向きながら学校を出た。
今日は朝練のみで、部活はなかった。
でも、桜優は塾で走って帰っちゃったんだよね、みんな忙しいな、
それ比べて私は、
これが駄目なのにな、後ろ向きな考え、、
「はあ、」
ため息をついて前を向くと、家の近くの坂道まで来ていた。
「下りは楽だけど、上りは辛いんだよなあ、、」
渋々登り始めた時、また咳が出てきた。
「げほ、げほっげほっげほっ、…」
咳だけではなく、息苦しさが増してきた。
「あれ、、何でだろ、息がしにくい、、」
私は坂を少し登った辺りで、しゃがみこんでしまった。
「少し、休もう、、っ、」
でも、息苦しさと咳は止まることはなく、むしろ酷くなって行くばかり。
「かえ、らないと、、っ」
どうにか家まで帰った途端、私は玄関で倒れてしまった。