君のくれた奇跡。

――もしかして、私を、、避けてる?


そう思ったのは、朝私が声を掛けた時。

いつも結鈴はテンションの高い私を見たら、つられてにこっと笑うのに。

今日は全く、返事もほとんど無かった。

それに、さっき結鈴の目には涙が溜まってた。


――、ほんとに、風邪なんだよね。


私は、今追い掛けてしまっては行けないような気がして、足が動かなかった。

明らかに最近の結鈴は、おかしかった。

私は、この前一緒に帰っている時、

一瞬だけ結鈴が息苦しそうにしてるのを、見てしまった。


、、だから少し、ほんの少しだけ。


ただの風邪じゃ、無かった気がする。

だから今は、探しに行っちゃ、いけない。

「今、行っちゃ駄目なんだよ、、」

「何でだよ?、」

今にも行こうとしている七瀬。

「私も本当は探しに行きたい、、っ、けど、」

「行きたいなら行こうよ。相川が、本当に1人でいたいように見えたか?
いっつも一緒にいるお前なら、わかるだろ?、」

「見えなかった、」

「じゃあ、もう答えは決まってるはずだって。」

すると七瀬は優しく、でもどこか悲しそうに微笑んだ。

私はそんな七瀬の言葉を聞いて、走り出した。
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