独占的メルティー
「みや先輩、なな先輩。....こんにちは」
「ハイこんにちはー。きょうも礼儀正しいね、なる」
小さく目を細めて、ゆるりと笑うみや先輩─────宮坂 雫先輩。
ふわりとパーマのかかったアッシュグレーのナチュラルブロックと、ゆるりと目元でカーブを描くタレ目がちな瞳。背も高くて、.....たぶん、175センチくらいはあるんじゃないかな。
『みやさか、って長くない?俺のことは名前でいーよ』
『え、えっと....なまえ、は。....っあ、じゃあ、みや先輩....で』
『かわいーねそれ。気に入った。じゃあ俺は.....んー、あ。なるって呼んでい?』
『は、はい.....。みや先輩、』
女の子にモテる要素をぎゅっと詰め込んだようなひとだなあ、とおもう。
甘めな顔立ちをゆるめて、いつもにこにこ笑っているみや先輩は、この学園の副会長を務めている。