独占的メルティー
ふんわりとした琥珀色の髪に、髪と同じ色の瞳。
平行二重の涼しげな目元、すっと整った鼻筋、肌だってほんとうに綺麗。
そのあまりにも整った顔立ちは、もはや同じ人間とはおもえない....らしく、ついた異名は''琥珀色の王子さま''
そう呼ばれていることを知った先輩は、苦虫を噛み潰したようなカオをしていたけど.....、わたしはぴったりだなあ、とおもう。
『成海』
心地いい低音には毎回聞き入ってしまうし、笑ったカオなんて────
頭のなかで想像するだけで、じわ、と体温が上がって、ほわほわと柔い熱が生まれる。
.....ほんとう、わたしは何回同じことを繰り返してるのかな。
こんなの、身の程をわきまえろ、と言われてしまうのはわかるし、遠いひとだというのも、ずっと前から知っている。
でも、どうしても、
──────すき、で
心の奥のほうに詰まっているうちの、ほんのすこしの熱量を込めて、
───────ぜったいにばれてはいけない''すき''をひとりで消化している
「......よし、帰ろう」