『未成年』なんていらない
ドカーーーーンッ

「きゃああああ!!!!」

ひなりは雷に負けないくらい大きな悲鳴をあげた。








ーーー

「………え…」

「…なる…せ…?…大丈夫か?」

ひなりが目を開け見上げると、閨川が不思議そうに見下ろしていた。
なんとひなりは、無意識のうちに閨川に抱きついていたのだ。

わ、私いつの間に…?!離れなきゃ…
でも……

「ご…ごめんなさい…あの…私…」

謝りはするものの、ひなりは閨川にぎゅっと抱きついたまま離れようとしなかった。

ついこの前までのひなりなら、こんな事になったら慌てて謝りながらすぐに離れていただろう。

しかし今のひなりはどうしても閨川から離れる事が出来なかった。離れたくなかった。
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