『未成年』なんていらない
「分かった……。でも、それ以上は聞かないことにするよ。ごめんな。」


保健室は沈黙に包まれた。


…止められちゃった…?
…告白できなかった…?
…これって、フラれたってこと…?


ひなりは言葉を失った。

「…成瀬、雨も止んできたようだし、家まで送るよ。」

気まずい空気を破るように、閨川が立ち上がりながら言った。

「大丈夫です……1人で…」

いつもなら喜ぶはずだが、今のひなりの頭の中はショックで真っ白になっていて、断らざるを得なかった。
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