『未成年』なんていらない

キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴り、閨川が教室に入ってきた。
ひなりは出て行ったっきり戻って来ていない。

「起立……あれ、成瀬はまだ来てないのか?」

閨川の問いに、岸本が笑顔で手を挙げた。

「せんせぇ!成瀬さんはサボり…」

「体調悪いから保健室行くって言ってました。」

レムは岸本のデタラメを打ち消すようにストレートな口調でそう言うと、閨川をじっと睨むように見つめた。
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