『未成年』なんていらない
ひなりの背筋がゾクッと震えた。
前に音咲と保健室で2人っきりになった時に感じた恐怖心が、再びひなりを襲った。

「私前に言ったわよねぇ?先生に迷惑をかけたくなければ先生との恋愛は諦めなさいって。大人は18歳未満に手を出すわけにはいかないの。私が言ってることは教師として当然の注意よ。」

いつも他の生徒の前ではヘラヘラしている音咲とは思えない彼女の本性に、ひなりは言葉を失いかけたが、音咲の目を真っ直ぐに見つめたままこう言い返した。

「私…もう18歳未満じゃありません!夏休み中に誕生日迎えて18歳になりました…。それに、音咲先生には関係ないですよね?それなのにあんな噂流して私がいじめに遭うように仕向けるなんて…そんなことが教師として許されると思ってるんですか?」
< 139 / 172 >

この作品をシェア

pagetop