『未成年』なんていらない
「音咲先生、どんな理由であれあんなやり方は間違ってますよね?生徒同士の関係を教師が悪化させるなんて……荒野さんが私に暴力を振るったのも…先生の指示なんですか?」

ひなりは、最後は声を震わせながら音咲に尋ねた。

「嫌ねぇ成瀬さん、いくらなんでも暴力なんて指示しないわよ。あれは、短気なあの子が私のアドバイスを勝手に都合良く解釈して勝手にやっただけよ。…ま、あの事件のおかげであの子は閨川先生に近寄らなくなったし?私の計画通りだわ。…でも…」

と、音咲はまたひなりの顎を人差し指で持ち上げ、もう片方の手をひなりの肩に置いた。
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