『未成年』なんていらない
「すみません。お気持ちは嬉しいんですが、さっきも言った通り俺好きな人いないんで。」

玲眞はそう言いながら音咲から離れた。
そして、「そろそろここ閉めるんで。」と言いながら実験器具を片付け始めた。

「…私を振ってどうするおつもりですか?成瀬さんの告白を受け入れるんですか?そんな事が許されると思ってるんですか?!」

片付けをしている玲眞の後をしつこく追いながら音咲が問い詰める。
普段は誰に対しても同じようにフレンドリーな音咲とは思えない執念を玲眞は感じた。

「先輩、あなたは教師なんですよ?!生徒からの告白なんてキッパリ断るべきです!」
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