『未成年』なんていらない
「無理よ。なんで私がそんなことしなきゃいけないわけ?組むとか言っときながら…アンタ、私の事利用したいだけじゃないの?」

話にならない。と溜息をつき、レムが再び学校へと歩き出した時、



「好きなんでしょ?!成瀬のこと…!」



背後から聞こえた台詞に、レムは思わず振り返った。

「…は?荒野…アンタ何言って…」

「分かるわよ!だって私たち幼なじみでしょ?」

荒野は微笑んだ。
その笑顔はまるで二人の仲がよかった小学生の頃のように純粋そうな表情だった。
しかしその純粋な笑顔は荒野が次に口を開いた瞬間掻き消された。
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